働き方のくふう

心に響いた一節を紹介します。
額に汗して働く姿は尊い。だがいつまでも額に汗して働くのは知恵のない話である。
(中略)人より一時間、よけいに働くことは尊い。努力である。勤勉である。だが、今までよりも一時間少なく働いて、今まで以上の成果をあげることも、また尊い。そこに人間の働き方の進歩があるのではなかろうか。
それは創意がなくてはできない。くふうがなくてはできない。働くことは尊いが、その働きに工夫がほしいのである。創意がほしいのである。額に汗することを称えるのもいいが、額に汗のない涼しい姿を称えるべきであろう。怠けろというのではない。楽する工夫をしろというのである。楽々と働いて、なおすばらしい成果があげられる働き方を、おたがいにもっとくふうしたいというのである。そこから社会の繁栄も生れてくるのであろう。
道をひらく 松下幸之助
家庭や家族をも顧みることなく自らの身も会社や上司の命令のままに働き捧げる「モーレツ社員」が当たり前の昭和43年(1968年)に、すでに今の「働き方改革」で声高に叫ばれていることを、翁はおっしゃっていた。そして、工夫ある働き方は、生産性向上の先を行く社会の繁栄につながっていると説く。「働き方改革」とは、社会の発展を目指すものであったことを再認識した一節であった。

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