“苦い感情”こそ大切なメッセンジャー 十の感情⑨重圧感
心に響いた一節を紹介します。
⑨重圧感—「自分の最優先事項を考え直せ」というメッセージ
悲嘆、憂うつ、絶望は、重圧感からくる感情である。悲嘆は、「もう手の打ちようがない」とか「自分の力が及ばず、すべてが悪い方へ進んでいる」と感じたときに起こる。悲嘆にくれている人は打ちのめされ、状況を変えることも、問題を解決することも不可能と思い込む。何を見ても、とても自分の手には負えないと感じた時、こういう気持ちになる。
重圧を感じた時は、「今の自分にとって何が一番重要なのか」を考え直してみる必要がある。“お手上げの状態”になっているのは、一度にたくさんのことを処理しようとしたり、一夜にしてすべてを変えようとしているからではないだろうか。重圧感は他のどの感情よりも重く心にのしかかり、人生をも押しつぶしてしまう。
「重圧感」という感情の解決策
①「やらなければならないこと」は多いが、その中でも何が特に重要かを決める。
②やり遂げるべき重要事項を書き出し、優先順位の高い順に並べる。紙に書くだけでも、状況を把握し、解決に向けて進んでいると実感できる
③優先順位がいちばん高いものに取り組み、やり遂げるまであきらめない。それが片付けば、自ずと勢いもついてくる。主導権を握っているのは自分であり、決して重圧に追いつされることはないと自分の脳に納得させる。問題は解決可能で、いつでも解決策を思いつけると確信すること。
「重圧感を感じる必要はない」と思えば、自分に出来る事に精神を集中できるし、「プレッシャーこそ能力を引き出す」と理解できる。
自尊心というのは、「自分がいかに環境を支配できるか」によるところが大きい。そして、精神的に厳しい要求が突きつけられる環境で、重圧を感じるのは当然である。
だが、自分の手の届く範囲のことに気持ちを集中し、一つずつ問題を解決していけば、状況を変えていける。(後略)
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンズ
重圧に押しつぶされそうな時こそ、自分の中にある力を見つめ直すチャンスである。完璧を求めず、「今できる最善」を一つずつ積み重ねれば、確実に道は開ける。焦りや絶望に支配されるのではなく、「自分が主導権を握っている」と心に言い聞かせよう。優先すべきことを整理し、行動に移すことで、不安は次第に確信へと変わっていく。一つひとつ書き出して、チェックや線で消してゆくのだ。消すたびに、「やった!」とガッツポーズ。プレッシャーは敵ではなく、自分を成長させる刺激である。小さな一歩が、やがて大きな変化を生む。重圧を感じるのは、それだけ真剣に生きている証拠だ。