“苦い感情”こそ大切なメッセンジャー 十の感情⑦罪悪感

こころに響いた一節を紹介します。
⑦罪悪感—“同じ間違い”を起こさないために手を打つ
罪悪感、後悔、良心の呵責などは、できることなら避けたい感情だが、同時に、有益でもある。
罪悪感は、あなた自身が最も重要な規範を破ってしまったことと、今後、同じ間違いを犯さないために、ただちに手を打つべきだということを教えてくれている。
罪悪感は、多くの人にとって、行動を変える上での究極のレバレッジ・ポイントである。(中略)罪悪感を否定し、抑え込もうとする人もいる。だがそれは罪悪感が消えないどころか、ますます強烈になっていく。
また、罪悪感打ち負かされ、甘んじて苦痛を受け入れ、絶望感に浸る場合もある。罪悪感は「変化につながる行動」へと私たちを駆り立てようとしているのに、それを理解できない人は過去の過ちをいつまでも悔やみ、死ぬまで劣等感に苛まれる。罪悪感のメッセージとは、確実に失敗に終わるような行動を回避するためのものなのである。
「罪悪感」という感情の解決策
①自分で決めた規律を自ら破ったことを認める。
②二度とそのような行動はとらないと、自分自身に対して誓う。もし、もう一度同じことが起き、同じように罪悪感を覚える状況に陥っても、自分自身が定めた厳しい規律に基づいて対処できるように繰り返し練習しておく。そのような行動は絶対に繰り返さないと確信できた時、はじめて罪悪感から解放されるだろう。
罪悪感は活用するべきものであって、それに呑み込まれてはならない。
しかし、自分で設定した批判を破り続け、精神的、情緒的に自ら追い込んでいく人がいる。
彼らが感じるのは「無力感」である。
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンズ

誰しも感じたことのあろう「罪悪感」は、一見すると避けたい感情であるが、実は未来に向けた「大きな力」となるものである。自らの規律を破ったと認め、二度と同じ過ちを繰り返さないと誓うことは、自己成長への確かな第一歩である。罪悪感は私たちを責め立てるためにあるのではなく、次の行動を変えるための強力なメッセージなのである。その意味を正しく受け止めれば、後悔は自らを縛る鎖ではなく、未来を切り開く鍵となる。