人間だけが
心に響いた一節を紹介します
この世の中、味方によっては、すべて人と人との約束のうえに成り立っているといってもよい。友人との待ち合わせの約束の時間から、金銭物品の貸借の約束、さらには社則や国家の法律というものも、おたがいの生活を秩序だて円滑にするための、一つの大事な約束ごとであるといってもよい。
約束はおたがいの信用の上に花ひらく。だからこれらの約束を守るか守らないかは、人間の精神の高まりを示す一つのバロメーターであって、道義とか道徳というものも、こうしたところにその成果の如何をあらわしてくる。(中略)
もしもこの精神が力弱くなったら、その影響は社会生活のあらゆる面に、物心ともの大きなマイナスとなってあらわれてくる。単に待ち合わせの時間をムダにするというようなことだけでは事はすまないであろう。おたがいに、約束は守りたい。
松下幸之助「道をひらく」
約束を守ることが精神の高まりを示すバロメーターとは。我々は日々多くの約束の上に生活している。日々、これぐらい、このくらい・・・という気持ちは、ないだろうか。その気持ちが自身の精神にも影響を及ぼし、周りにも波及する。背筋を伸ばそう、ピンと。