岐路にたちつつ
心に響いた一節を紹介します。
動物園の動物は、食べる不安は何もない。他の動物から危害を加えられる心配も何もない。決まった時間に、いろいろと栄養ある食べ物が与えられ、保護されたオリの中でねそべり、アクビをし、ゆうゆうたるものである。(中略)
おたがいに、いっさい何の不安もなく、危険もなければ、心配もなく、したがって苦心する必要もなければ努力する必要もない、そんな境遇に憧れることがしばしばある。しかしはたして、その境遇から力強い生きがいが生まれるだろうか。
やはり次々と困難に直面し、右すべきか、左すべきかの不安な岐路にたちつつも、あらゆる力を傾け、命をかけてそれを切りぬけて行く。-そこにこそ人間として一番充実した張りのある生活があるともいえよう。
困難に心が弱くなったとき、こういうこともまた考えたい。
道をひらく 松下幸之助
最近聞いてなるほどと思った「ピンチはチャンス」という言葉。ピンチのない生活には、チャンスもない。ピンチがあるからこそ、考え、実行し、場合によっては新たなピンチを生むかもしれない。しかし、それもまたチャンスなのだ。翁の言うように、命をかけて切る抜けることが充実した生活に繋がるのだ。ピンチよ、ありがとう。