ベトナムビジネスツアー参加報告

2月18日から4泊5日でベトナムツアーに参加しました。成田から約6時間のフライトで到着したハノイは、ベトナムの首都であり、政治の中心地です。国会議事堂をはじめ、政府関連の立派な建物が目を引きました。

まず、ジェトロ・ハノイ事務所様にてベトナムの経済・ビジネス環境についてのレクチャーを受けた後、現地の日系製造業を視察しました。切削加工工場では、ガイドの方が「日系企業は工場内がきれい」と話していた通り、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)が徹底されていました。

曇天が続き肌寒いハノイを後にし、約2時間のフライトで南部のホーチミンへ。到着すると、そこは気温30度の熱帯の世界でした。

ホーチミンで最初に訪れたのは、ベトナム投資開発銀行のオフィス。ここでは、信金中央金庫様による事業概要の説明を受け、手厚い海外進出支援が提供されていることを学びました。

最終日は、多くの日系企業(シャトレーゼ、森永乳業など)が入居するKIZUNA工業団地を訪問。停電や災害への対策、人材確保を含めたワンストップサポートにより、最短2ヶ月で工場を開設できるというスピード感には驚かされました。

さらに、同団地内に進出している株式会社アガタ(本社:東京都足立区)様を視察。代表取締役の田賀様から、ベトナム進出の背景についてお話を伺いました。人材確保が最大の理由であり、現地工場での社員の育成後、優秀な人材は社内転勤を活用し本社工場で勤務。その後、帰国を希望する社員はベトナム工場に戻るという「人材の環流」が行われているそうです。海外進出にかかるコストと採用コストを比較しても十分採算が取れるうえ、進出をきっかけに新たなビジネス機会も生まれたとのことでした。

午後は、ベトナム人材を派遣するエスハイグループ本社様を訪問。一般的には募集企業が決定してから人材を育成するケースが多い中、同グループでは1年間の育成を経て企業とマッチングする点を強みとしていました。日本語の授業に加え、挨拶や整理整頓などの教育を受けている学生のクラスを訪問し、交流する機会をいただきました。日本は今なおベトナムの若者に「選ばれる国」であることに安心すると同時に、今後も選ばれ続ける国でありたいと願います。

深夜の帰国便で約6時間のフライトを経て、気温-2℃の大寒波に包まれた成田に到着。

現在、ベトナムの人口は2024年に1億人を突破すると言われており、地下鉄も同年に開業予定。今後さらなる発展が期待される国です。市内にはバイクがあふれ、活気に満ちていますが、大気汚染や交通渋滞は深刻な課題でもあります。一方、社会主義経済の影響でホームレスを見かけることはありませんでした。電力や交通をはじめとするインフラ整備や環境問題への対応など、課題は多いものの、活気に満ちたこの国ならきっと乗り越えていくでしょう。日本も、その成長の一助となれるのではないかと感じました。

今回のツアーでは、連日おいしい料理を楽しみながら、参加者22名の皆様と交流を深めることができました。多くのビジネスのヒントを得るとともに、新たなつながりを築く貴重な機会となりました。

最後に、本ツアーを企画・運営してくださった足立成和信用金庫様、東榮信用金庫様をはじめ、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。