くふうする生活

心に響いた一節を紹介します。
とにかく考えてみること、くふうしてみること、そしてやってみること。失敗すればやりなおせばいい。やりなおしてダメなら、もう一度くふうし、もう一度やりなおせばいい。
同じことを同じままにいくら繰り返しても、そこには何の進歩もない。(中略)失敗することを恐れるよりも、生活にくふうのないことを恐れたほうがいい。
われわれの祖先が、一つ一つくふうを重ねてくれたおかげで、われわれのこんにちの生活が生まれた。何気なしに見のがしている暮らしの断片にも。尊いくふうの跡がある。茶わん一つ、ペン一本も、これをつくづくと眺めてみれば、何というすばらしいくふうであろう。まさに無から有を生み出すほどの創造である。
おたがいにもう一度考え直そう。きのうと同じことをきょうは繰り返すまい。どんな小さなことでもいい。どんなわずかなことでもいい。きのうと同じことをきょうは繰り返すまい。多くの人びとの、このわずかなくふうの累積か、おおきな繁栄を生み出すのである。
道をひらく 松下幸之助

いまの生活は、先人の工夫の上になりたっています。そしてなにもものづくりにかかわっていなくとも、同じように工夫の種はあちこちにあります。まずは周りを見渡して、今日より、今よりよくなる工夫がないか見てみましょう。毎日ひとつでいいのです。1年後には、365個の工夫の累積が出来上がっています。

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