心を通わす

心に響いた一節を紹介します
古人曰く、人生はあざなえる縄の如し。まことにこの世の中、長い人の歩みのなかには、良いこともあればわるいこともある。うれしいこともあれば悲しいこともある。そして、よいと思ったことが実はわるくて、わるいと思ったことが実はよくて、つまりはあれこれと思いとまどうことは何もなくて、はじめから素直に謙虚に歩んでおればそれでよかったと、人の知恵の浅はかさに、いまさらのように胸打たれれることがしばしばある。(中略)
心を閉ざし、人をへだて、心と心とが通い合わぬ姿からは、おたがいに協力も助け合いも生れてはこない。心ひらかぬ孤独のひとびとばかりになるであろう。
有為転変のこの世の中、よいときもわるいときにも、いかなるときにも素直に謙虚に、お互いの心を通わし、思いを相通じて、協力してゆきたいものである。
松下幸之助「道をひらく」
あれこれ悩んでも答えがでない時、必要なのは素直さ、謙虚さであった。こうした心持ちが、お互いの協力をうみだす原動力になるのです。素直であれ、謙虚であれ。

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