紙一重

心に響いた一節を紹介します。
天才と狂人とは紙一重というが、その紙一重の違いから何という大きな隔たりが生まれてくることであろう。たかが紙一重と軽んじてはいけない。そのわずかの違いから天才と狂人ほどのおおきなへだたりが生まれてくるのである。
人間の賢さと愚かさについても、これと同じことがいえるのではなかろうか。賢と愚とは非常な隔たりである。しかし、それは紙一重のちがいから生まれてくる。
すなわち、ちょっとしたものの見方の違いから、えらい人と愚かな人との別が生まれてくるのである。
(中略)
考えて見れば、おたがいの生活は、すべて紙一重のちがいによって大きく左右されているのではなかろうか。だからこの紙一重のところをつかむのが大切なのであるが、これにはただ一つ、素直な心になることである。素直に見るか見ないか、ここに紙一重の鍵がひそんでいる。
松下幸之助「道をひらく」
これを読み、賢と愚は紙一重、ほんの些細な努力によってその違いが表れてくるのであれば、あと一歩、もう一歩ふんばり、力を込めてみようという気持ちになった。その一歩が紙をぬけ、殻を破ることにつながるのだ。まずは素直な心をもって紙一重のところをつかんでみよう。