変化を起こす“レバレッジ・ポイント”は

心に響いた一節を紹介します。
テコは、重いものを手でこじ上げるのに使う棒のことだ。テコの原理(レバレッジ)とは「少ない労力で大きい効果を上げる」という意味だが、この原理を利用すれば、喫煙、飲酒、過食といった問題行動から、憂うつ、不安、恐怖、無力感といった感情のパターンまで、変えられないものはない。
今までに何度も自分を変えようと試みて失敗してきた人は、変わらなかった事で受ける苦痛が弱すぎるのだ。人生を変える究極のレバレッジ・ポイントとなる苦痛の限界にまだ達していないのだ。
私の(中略)面談の前には必ず、「今ここで変わる固い決意のない人には、何もしてあげられない」と宣言した。一回の面談で3千ドルという料金を設定したのは、一回の面談だけで変わろうと言う決意のない人に無駄な投資をさせたくなかったからだ。
わざわざ飛行機で来る人も多く、「こんなにお金を払ったのに、このまま追い返されてはたまらない」とばかりに、皆、自分の変わる決意がいかに堅固かを三十分以上かけて滔々と話すのだった。
こうなれば、変化が起こるのは時間の問題だ。哲学者、ニーチェの言うように、「明確な理由があれば、必ず道は開ける」のだ。変化が必要な「明確な理由」さえ見つけられれば、何年にもわたり繰り返し変わることに失敗してきた人でも、一瞬で変われるのである。
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンズ
自分を変えようと思う心が芽生えたら、アンソニーがいうように、「明確な理由」を見つけてみよう。3千ドルも払って、休みを取って、遠くまで来て、自分も言われたら、慌てふためいて、いかに変わりたいか長々と延々と話すであろう。
しかしどんな面談が繰り広げられるのか、そちらの興味も尽きない。