あの歌手が・・・。

心に響いた一節を紹介します。
ミュージシャンになるために、高校を中退した若者がいる。しかし、夢はなかなか実現できず二十二歳になる頃には、自分の決断は間違っていたのではないか、自分の歌を聞いてくれる人は誰もいないのではないかと思うようになった。バーでピアノを弾き、一文無しで家賃さえ払えず、コインランドリーに寝泊りするようになった。
恋人だけが心のよりどころだったが、やがて彼女は去っていった。そのために若者は正気を失った。二度とあんな美しい女性とはめぐり合えないと思い詰めるようになった。もう人生はおしまいだと、自殺を決意した。
だが、幸いなことに最後の最後で踏みとどまり、代わりに精神病院に入院することにした。決意も新たに、長年の夢に向かって歩み始めた若者は、やがて夢を実現させた。
彼の名前は、ビリー・ジョエル。
何百万人ものファンがいて、スーパーモデルのクリスティ・ブリンクリーと結婚したビリーが、自分の音楽の質に自信を失い、最初の恋人ほど美しい女性にはもうめぐり合わないと悩んでいたとは、とても信じられない。
その時は不可能に思えても、いつかは大きな成功と幸福を手に入れられる可能性があることを覚えておいてほしい。
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンス
今年来日公演を16年ぶりに果たした「ビリー・ジョエル」はお気に入りのミュージシャンの一人だ。その彼の半生は、こんなにも波乱に富んだものだったとは、これを読むまで全く知らなかった。「不可能」は「可能」に変えられる力を持っている。勇気をもらった。ありがとう。