“いい連想”が生まれる「たとえ」を使う
心に響いた一節を紹介します。
(前段略)メタファーとは一体何なのか。何かを説明したり、概念を伝えたりするために、それを別のものと結びつけたものがメタファーである。一方を思い浮かべると、もう一方が自然と連想される関係にあるもののことだ。メタファーは、シンボル、象徴であり、長々と説明するよりも簡潔に気持ちを伝え、人を瞬時に変える力を持っている。
人間はしょっちゅうメタファーを使って考えたり、話したりしている。
たとえば、よく(中略)「自転車操業」でやっているなどという言い方をする。もし「自転車操業」ではなく「操業停止すれば倒産するかしかないので赤字を承知で操業続けている」などと言ったらドッと気が重くなるのではないか。
このように、たとえ方しだいで、物事の印象はかなり違ってくる。
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンズ
メタファーの力を改めて実感した。経営において、社内の意識改革やビジョンの共有は重要だが、言葉の選び方一つで伝わり方が大きく変わることに気づかされた。例えば「挑戦」と言えば前向きだが、「リスク」と言えば慎重になる。特に社員の士気を高めるためには、状況をネガティブに捉えるのではなく、前向きなメタファーを用いるべきだ。自社の未来をどう描くか、それをどう表現するかが、重要だと改めて感じた。