“いやな気分”を笑い飛ばす「ちょっとしたひと言」

心に響いた一節を紹介します。
また修飾語の使い方によっては、感情を荒げることができることもわかってきた。
たとえば、「なんとなく」いやな感じ、「いまいち」調子が悪いなどと言ってみるだけでいい。この頃、妻はイライラすると、「ちょっとイラッとする」と言ったりする。今までとは違った言い方なので、なんとなく笑いを誘われる。こうやって笑い飛ばすと、嫌な気分が高じて大事に至ることがなくなる。悪い芽は早いうちに摘んでしまうに限る。
この変身ボキャブラリーについて(中略)アフリカ旅行に出かけたときに使った言葉だ。サファリの最中にトラックが故障してしまった時に、妻のマージに「さーて、これはえらいこっちゃ」と言ったところ二人の心の状態を変えるのに大いに役立ったというのだ。そういうわけで、その後も、その言葉をよく使っているらしい。
ほんのちょっとしたことで、気持ちに変化が起き、人生の質をも変えられるのである。
今度、心の状態が落ち込んでそこから抜け出せなくなったら、「落ち込む」とか「むかつく」「うんざり」といった言葉を口にするのではなく、ただちにもっと力の出る言葉にいい換えてみること。「ちょっとへこむな」とか「少しはましだ」とか、「巻き返してみせるぞ」といった具合にである。
こんなふうに、たった一語変えるだけで自分の行動パターンも心の状態も、全く違うものになるはずだ。
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンズ
やはり言葉には力が宿っている。ネガティブな言葉は、じょうごのように下へ下へ。ポジティブな言葉は、螺旋階段で上へ上へ。まったくできないことがあっても、それは「伸びしろ」があるということ。言い換えが上手くできると、気分も良くなる。気分が良くなれば、次の一歩が踏み出せる。