もっと“刺激的なチャンス”に満ちた人生のために
心に響いた一節を紹介します。
とことん落ち込むこともない代わりに、熱狂的に興奮したり、喜びをあらわにすることもない―あなたの周りにもこういう人がいるのではないだろうか。
一世紀以上前、ヘンリー・デビッド・ソローは、「大多数の人は、静かなる絶望の人生を送っている」と言ったが、今ほど、この言葉がしっくりくる時代はない
(中略)気づいたことは、この国には分裂した人生を送っている人が非常に多いということである。
つまり、「苦痛を避けたいという欲求」と「もっと刺激的なチャンスをつかみたいという飢餓感」に支配された行き当たりばったりの人生をだ。
世界中を旅して、さまざまな階層の人達と会い、文字通り何十万人の人の「息づかいを感じて」いると、彼らの感情の起伏が乏しいことに、私は本能的な危機感を覚える。今こそ、心臓にもう一度真っ赤な血液を送り込まなければならない。
「人間の感情をコントロールすることは不可能」と考えている人は多い。感情は気力が衰えている時に襲いかかってくるウィルスのようなものだといって、忌み嫌っている人もいる。感情を理性よりも一段下のものと考え、あまり重要視しないという傾向もある。また、感情は他人の言動に対する単なる反応にすぎないという考え方もある。
アンソニー・ロビンズの運命を動かす アンソニー・ロビンズ
多くの人が「静かなる絶望」を抱えながらも、痛みを避け、刺激を求める狭間で揺れ動いている現状に、共感。なぜなら私自身もそうだから。感情の起伏が乏しい状態は、まさに心臓に赤い血が通っていないようだという表現は、非常に力強く、現状への危機感を抱かせた。しかし、これは決して悲観的なものではなく、「心臓にもう一度真っ赤な血液を送り込む」という言葉に、未来への希望と行動を促す強いエネルギーを感じる。「人間の感情をコントロールすることは不可能」という考えを乗り越え、感情を単なる反応として捉えるのではなく、自らの内なるエネルギーとして捉え、積極的に人生を動かしていくことこそが、「刺激的なチャンス」に満ちた人生を送るための鍵となる。