覚悟は良いか
心に響いた一節を紹介します。
事に臨んでイザという時、うろたえもせずあわてもせず、ひごろの覚悟のほどを示して決然と、しかも悠揚として事にあたるということは、まずはおたがいになかなか至難のことである。これほどさように、つい日々をウカウカと過ごしていることになるわけで、だからイザ“覚悟はよいか”と問われたらなすすべもなく呆然自失、悠揚決然どころではない。(中略)すべてのことにおいて、いろいろの姿で刻々に“覚悟はよいか”と問われているのである。そのことを自ら察知して、自問自答するかしないかは、その人の心がけ一つであろう。ましてや昨今のわが国の社会情勢、経済情勢は、世界の動きとともに寸刻の油断もならない様相を呈しつつある。つねに“覚悟がよいか”と問われることをおたがいに覚悟したいものである。
道をひらく 松下幸之助
われわれは日々の仕事はもちろん、生活の中でも多くの決断、判断をして過ごしている。これらの時に覚悟の心がけをもつことで、うろたえず、あわてることがなくなる。また、もしよくない出来事が起こったときでも、覚悟を決めるとすっと心が晴れてゆく。覚悟を決めるのも普段からの気持ちの持ち方である。一呼吸おいて考えてみよう。