平和と闘争
心に響いた一節を紹介します。
平和と闘争とは本来相入れないもので、ことばの上でも事実の上でも、全く正反対のものである。平和はあくまでも平和であり闘争はあくまで闘争である。
ところが近ごろは、平和のための闘争などという奇妙な言葉が口にされ、(中略)何かとハデな闘いが展開される傾向が強い。これはこれなりに、あるいは理屈のあることかもしれないが、いかに理屈を通しても、相容れないものが所詮相容れない。
戦争の悲惨さはもう今日世界中のだれもが身に染みて体得しているところで、だから世界の人々は、平和を得るために戦争起こすなどという愚かな考えは、できるだけこれを避け、平和のうちに平和が得られるよう、真剣な努力を重ねているのである。
われわれも、もうそろそろ大人になっていい頃である。仲よくするためになぐり合いをするなどという稚気に類した振舞はもうやめて、平和の話し合いのうちに、平和な繁栄の世界が得られるようお互いに最善の考慮をはらいたい。(後略)
道をひらく 松下幸之助
人間の愚かさであろうか、戦争、闘争はなくならない。神様がそのように作っているのか、神様が人間に試練や学びを与えている最中なのだろうか。4年前から「○○ファースト」が声高に叫ばれ、跋扈したが、これは突き詰めれば「自分がよければよい」という考えではなかろうか。そこには周りへの配慮が感じられない。まずは自分の周りから、思いやりの気持ちをすこしでも増やしてゆこう。