あぶない話

心に響いた一節を紹介します。
失敗するより成功したほうがよい。これはあたりまえの話。だが三べんとも成功したら、これはちょっと危険である。(中略)謙虚さがなくなって他人の意見も耳にはいらぬ。こんな危険なことはない。
もちろん自信は必要である。自身がなくて事を画するようなら、はじめからやらないほうがよい。しかしこの自信も、みな一応のもので、絶対のものではない。(中略)これさえ忘れなければ、いつでも謙虚さが失われないし、人の意見も素直に聞ける。だが、人間というものは、なかなかそうはゆかない。ちょっとの成功にも、たやすく絶対の確信を持ちたがる。
だから、どんなにえらい人でも、三度に一度は失敗したほうが身のためになりそうある。そしてその失敗を、謙虚に生まれかわらせたほうが、人間が伸びる。
失敗の連続もかなわないが、成功の連続もあぶない話である。
道をひらく 松下幸之助
成功者の言葉はいつも響くと感心しきり。奢らず、慢心せず、だから成功者であるのだ。成功にも常に謙虚に、失敗を振り返る。上手くいっているときこそ、この言葉を思い出し、成長の糧にしていきたい。

この「言葉」から

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