己を知る

心に響いた一節を紹介します。
戦いはまず敵を知ることからはじめよ、とはよくいわれることである。(中略)
しかし、敵を知る前に、本当は、もっと大事なことがあるのではなかろうか。
それはつまり、「己を知る」ということである。己をかえりみるということである。(中略)
しかし、敵を知らなければ、勝負が定まらないとしても、己を知らなかったら、戦いには必ず敗れる。連戦連敗、その敗因は我が身にも我が身にありである。
世事万般、これと全く同じことがいえると思う。みずから不都合を生み出している場合が、案外に多いのである。敗因われにあるという悔いをおたがいに残さないために、己を知る心がけを、いかなる場合も失いたくないものである。
道を開く 松下幸之助
言い切られた「己を知らなかったら、戦いには必ず敗れる。」と。しかも「必ず」だ。しかし「己を知る」、なんと深い含蓄のある言葉だろう。どこまで己を知るべきなのか。どのように知ればいいのか。またそのように考えることも、己を知る契機、なのであろう。常に自分を顧みる。この姿勢は持ち続けねばならない。

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