真実を知る
心に響いた一節を紹介します。
人間は、物の見方一つで、どんなことにも堪えることができる。どんなつらいことでも辛抱できる。のみならず、いやなことでも明るくすることができるし、つらいことでも楽しいものにすることができる。みな心持ち一つ、物の見方一つである。同じ人間でも、鬼ともなれば仏となるのも、この心持ち一つにあると思う。(中略)
ただ、この、物の見方を正しく持つためには、人間は真実を知らねばならないし、また真実を教えなければならない。つまり、物事の実相を知らねばならないのである。(中略)不幸とは、実相を知らないことである。真実を知らないことである。
人間はほんとうは偉大なものである。真実に直面すれば、かえって大悟徹底し、落ち着いた心境になるものでもある。だからお互いに正しいものの見方を持つために、素直な心で、いつも真実を語り、真実を教え合いたいものである。
道をひらく 松下幸之助
同じ現象でもものの取り方によって、大きく変わる。靴のセールスマン、靴を履かない人がいる国に行かされた。一人のセールスは「だれも靴を履いていない。だから売れない。」もう一人は「だれも靴を履いていない。売れるしかない。」このものの見方を持つためには、多くの経験がものをいう。著名な大学の理事長が言っていた「人、本、旅」はまさしくそれだ。素直な心で、今日も視野を広げよう。