おろそかにしない

心に響いた一節を紹介します。
人から何かを命ぜられる。その命ぜられたことをその通りにキチンとやる。そこまではよいけれど、そのやった結果を、命じた人にキチンと報告するか。
命ぜれた通りにやって、その通りうまくいったのだから、もうそれでよいと考える人。(中略)その結果は一応キチンと報告しなければならない。そうしたら命じた人は安心するだろうと考える人。その何でもない心がけ、ちょっとした心のくばり方のちがいから、両者の間に、信頼感にたいする大きなひらきができてくる。
仕事には知恵も大事、才能も大事。しかしもっと大事なことは、些細と思われること、平凡と思われることも、おろそかにしない心がけである。むつかしいことはできても、平凡なことはできないというのは、本当の仕事をする姿ではない。
些細なこと、平凡なこと、それを積み重ねてきて、そのうえに自分の知恵と体験を加えてゆく。それではじめて、あぶなげのない信頼感が得られるというものであろう。(後略)
道をひらく 松下幸之助
たとえ、命ぜられたとおりに出来たとしても、報告を怠らない。なぜか?もしかしたら、命じたときと状況が変わって、もっと他にやるべきことができているかもしれない。報告をすることによって、互いにもっとよいアイディアが浮かぶかもしれない。よりよい仕事に結びついてゆく。報告の大切さを、改めて学んだ。

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